ご自宅でネットを使うことが増えて、ネットの読み込み速度が遅くて困っている。そんな方なら、速度が速くて、いつも安定している光回線があったらいいですよね。
たくさんある光回線の中から、早い光回線をどうやって見つけるか、その方法をお伝えします。
光回線がたくさんある、はウソ
たくさんある?
光回線は、実際にはたくさんあるわけではありません。
実は、光回線を個人の申込みによってお宅へ引いてこられる、身近な電柱の上に光ファイバーを架けている会社は日本に4社しかありません。
その他の光回線業者は、その4社へお金を払って、光ファイバーを一部だけ使う権利を得ています。
なぜ早い?なぜ遅い?
光回線は、ADSL(エーディーエスエル:電話線で高速ネットを行う方法)とは違い、電話局から距離が遠くなると速度が落ちる、ということがありません。
そうなるとお分かりですね。携帯電話で経験しているように、ほかの人も一緒に使っているから自分のところの速度が遅くなります。
他の人が使っていない光回線を選ぶ=自分の速度は速い、という図式です。
なぜ他人の影響を受ける?
光ファイバー通信では、光ファイバーを近所の人と一緒に共有しながら使っています。その数は、最大で32家庭。
電話局から家庭へ、下り速度1Gbps(1ギガ)でデータを送れるとしても、1ギガを32家庭で分け合うと、1,000Mbps÷32=30Mbps(30メガ)の速度しかでません。
では、わたし専用の光ファイバーを工事してください、ということは現実にはできません。電話局内の設備、電柱の上の設備や保守費用がかかって月額費用がとても高価になり、一般の人には提供できないためです。
光回線の選び方
光回線を持っているところは、NTT、KDDI、SONY、オプテージの4社です。それぞれ、自社の光回線サービスが以下のとおりになっています。
NTT:OCN光
KDDI:auひかり
ソニー:nuro光
オプテージ:eo光
光ファイバー通信の、電話局から出たときの下り速度は、次の通りです。
OCN光、auひかり
10G、1G
nuro光
10G、2G
eo光
10G、5G、1G
ここから、多くの契約者、ほかの接続事業者で回線を共有するので、契約上は1Gや200Mbps、100Mbpsに下がります。
これらの4社から光ファイバーを使う権利を借りているその他の光回線会社(プロバイダ)も、速度は一緒です。
しかも、一つのファイバーの中にいろいろなプロバイダと契約したご近所さんのデータが一緒に送られてきますので、品質に違いはありません。
そこで、ご近所さんよりも速度が速い光回線を見つけるために、コツがいります。
ご近所さんが使っていない業者に移る
ご近所さんと同じ光回線を使うと、どうしても混雑します。
ご近所さんに会ったら、雑談で光回線をつかっているか、どこの光回線か、それとなく確認してみると良いでしょう。
もし可能ならば、ご近所さんが使っていない業者へ変更することをおすすめします。
ご近所の使っている光回線がわからない
ご近所さんと付き合いが少ない場合、光回線を確かめることは難しいですね。
実際に電柱の上を見上げて、光ファイバーの行き先を追いかけていくわけにもいきません。
新しいサービス、新しい提供エリアの業者を選ぶ
速度がアップした新しいサービスは、いままでとは別の光ファイバーで提供されます。(一部例外あり)
例えば、IPv6接続(IPoE方式)と呼ばれるものは新しいサービスで、従来のサービスに比べると契約者が多くありません。
そうすると、回線が混雑しないので早い、というしくみです。
同じことが、光回線のサービス提供エリアが近所に広がってきたときにもいえます。
これまで、NTTやKDDI(au)だけが光回線の提供エリアだったところに、そのほかの業者が光ファイバーを敷くと、新しい提供エリアになります。
このときは確実に光ファイバーが空いています。あなたが乗り換えると、その光ファイバーの速さをあなただけが使えます。
使っている人が少なく空いている回線は?
この条件にあう光回線は、nuro光、eo光です。
サービス提供エリアは徐々に広がっていますので、あなたの近所に来ていないか、確認してみてください。
nuro光、eo光は当初より、大手のキャリアよりも先んじて、新しい技術を使った高速接続サービスを始めてきました。最新のサービスを受けたい方に合っています。
nuro光、eo光は、こんな人に向いています。
・知名度は関係ないので、速い回線が良い
・これからも最新のサービスを一番に始めるところがよい
郊外、地方に住んでいて選択肢が少ないなら?
そんなあなたは、NTTやauの光回線を借りている光回線業者を、安心して選んでください。
どこの業者を選んでも、提供される回線品質は同じです。結局、近所に光回線の契約者が多いか、少ないかの違いです。個人個人では速度に差が出るように感じるだけで、このコントロールは難しいですね。
逆に、選択肢が少ない場合は業者の違いを考えなくても済むので、かえって価格一本で選ぶことができるのはメリットです。
さらに、携帯電話、電気、ストレージなど、ほかのサービスと一緒に変えるとおトクな割引を受けられます。
NTT回線のドコモ光、au回線のauひかりは、ドコモのスマホ、auのスマホ料金が割引になる特典があります。
ドコモ光やau光は、こんな人に向いています。
・いくつかの中から選べるなら、多少は高くても大手、老舗で実績があるほうが好き
・携帯電話や電気の契約業者と合わせて、お得に使いたい
まとめ
光回線の仕組みと、混雑しない光回線の選び方を解説しました。
うまく選んで、すてきなネットライフをお過ごしください。