太陽光発電を自作!ベランダに50WのDIY独立ソーラーを載せる方法

太陽光発電を自作!ベランダに50WのDIY独立ソーラーを載せる方法

小型の太陽光パネルを使い、太陽光発電と充電、ユーザへの電気供給系を自作する方法を説明します。電力会社から供給される電力系から独立した自家使用のシステムです。電気配線の作業に十分気を付ければ、電気工事の資格を持っていなくてもDIYはできます。

日当たりのよいバルコニーに、ソーラーパネルを置きます。50Wの太陽光パネルから、スマホ充電用DC5V供給系と家電動作用AC100V系を作ります。

太陽光システムの作り方

必要な部材

ソーラーパネル
自動車用バッテリー
チャージコントローラ
DC-ACインバータ
電線類

番号 部材 仕様 数量 価格(税込)
1 ソーラーパネル 50W
単結晶シリコン
1 \7,520
2 チャージコントローラ 12V-5A 1 \3,000
3 VCTFコード丸型 0.75mm2 必要メータ数 ※1
4 自動車用バッテリー 80B24L
パナソニック
1 ※2
5 DC-ACインバータ 12V-150W 1 \1,800
6 電線保護管 φ16mm 10m x1 \1,000
7 シガーソケット用
USB充電器
ホワイト 1 \108

※1 余っていたテーブルタップのコードを再利用
※2 自家用車の中古鉛蓄電池を再利用、新品なら\15,000程度

合計で約\13,500の部材費です。

発電量、電気計算

ソーラーパネルは50Wを選定します。どのくらいの発電量が見込めるか、簡単に計算してみます。

太陽光発電は、晴れ・曇り・雨・雪と様々な日射環境で動作します。一日単位でも見ても、日の出から日の入りまでずっと発電できるわけでもありません。平均すると一日3時間ぐらいの発電とみなせる、と経験者の本で読みましたので、その前提条件を使います。

50Wのソーラーパネルは、発電電流が3アンペア弱です。そのため、発電電力は下記の通り
3アンペア×12V×3時間(1日あたり)
=108W(1日あたり)

バッテリーへの充電は一日あたり
3アンペア×3時間=9Ah

カーバッテリーは46Ah(5時間率)を選びましたので、約5日で満タンになる計算です。

ソーラーパネルに接続する電線は、パネルに付属した電線の長さが短いので、自作で延長します。ソーラーパネルが発生する電流量に対し許容電流が余裕のあるものが必要です。7アンペアまで許容できるVCTF電線の0.75mm2タイプを選びました。

電圧降下を計算します。
導体抵抗は最大で25.1Ω/kmです。ざっくり10mであれば、0.251Ωとなります。ソーラーパネルから発生する発電電流は3Aですから、電圧降下は0.251×3=0.753Vとなります。太陽光パネルの動作電圧18Vに対し、チャージコントローラのブースト電圧は14.5Vですので、充電動作のできる電圧に余裕で足りています。

チャージコントローラは、許容電流が5アンペアのものを選択します。発電中か否かの表示がひとつ、バッテリーの容量(電圧をモニタしている)表示が三段階あり、十分な機能かと思います。チャージコントローラと鉛蓄電池の間は、短い電線で、導体抵抗が小さい導体径のものを接続します。前述のVCTF電線の0.75mm2タイプであれば、1mで電圧降下は0.0251Ωとなりますので無視できます。導体抵抗が大きすぎると、チャージコントローラの計測誤差が大きくなります。

カーバッテリーは開放タイプで容量は46Ahです。完全に放電するまで使うと劣化が激しくなるため、ざっくり満タンから半分が使えるとして23Ahが使用可能容量です。チャージコントローラの低電圧遮断機能が11.5V付近で動作するため、鉛蓄電池の終止電圧10.5V(12V電池の場合)に対し満タンから半分くらいで放電が止まることになります。

スマホのバッテリー容量が3,000mAh(=3Ah)ぐらいとみなしますと
23÷3≒8

理想的にはスマホ7~8台を充電できる計算です。

DC-ACインバータは150Wタイプを選びました。災害時に、スマホ以外に使う情報源としてはテレビです。32インチ液晶テレビであれば消費電力は100W以下ですので、インバータ容量は150Wあれば足ります。
バッテリーとインバータの間の電線には大電流が流れます。今回の場合、概算の計算で

150W÷12V≒13アンペア

DC-ACインバータに元からついているコードはゴム平型コードで、コードの印字を読むと導体断面積は1.3mm2です。調査したところ許容電流は15アンペアですので、許容値に入っています。

ここの電流が許容電流を越えていると、最悪の場合、コード被覆が焼損します。被覆許容電流に余裕があることを確認しましょう。

スマホへの充電用に、チャージコントローラからの直流12ボルト出力を直接5ボルトに変換する、シガーソケット用の電圧変換器を使います。チャージコントローラからの12ボルト出力を、電線で家の中まで引き、シガーソケット変換器を直に取り付けました。

接続図

チャージコントローラの最大負荷電流が5アンペアと低いため、インバータへの12V配線は、直に蓄電池から引き出しています。最大負荷が大きいか、インバータ容量が十分に小さければ、チャージコントローラに接続しても構いません。

完成品写真と説明

我が家のバルコニーに平置きで固定された、50W太陽光パネルです。固定用に、100均で手に入れた布製バンドを使っています。

太陽光パネルの設置角度は、よく30度が望ましいという話を見かけます。春・夏・秋・冬の日の出から日の入りまで、刻々と変わる太陽の日射角度を考えて平均的に30度が良いのでしょう。しかし、30度に傾ける架台を自作するか、30度の傾斜を持ったところに固定する必要があります。

簡便に固定し、台風や強風へ簡単に備えることを重視した結果、発電効率が犠牲になることを承知で平置きする方法をとりました。

バルコニー手すりに平置きし、強風への備えで布製バンドを使って固定しています。これであれば、マンションのバルコニー(共用スペース)に穴開け固定をしないので許容される可能性があります。

ソーラーパネル上を布製バンドが通る箇所は日光を遮ってしまうので、もともとソーラーパネル上で電極が通っていて陰になっている箇所(銀色の配線部)に重ねて、影響を小さくしました。

絶対にパネルを階下に落とさないよう、バンドの固定方法にも注意が必要です。できるだけ風の影響で位置がズレないよう、バンドを一巻きではなく複数巻き、好ましくは8の字のように(下記の写真を参照)配線してロックします。

ソーラーパネルから電線管に電線を入れて、チャージコントローラまで配線します。日当たりが良く、バルコニー塗装も数年で薄くなるほどですので、電線を紫外線から守るために電線管を使いました。

100均で手に入れた大きい米ビツに、自動車用バッテリー、DC-ACインバータ、チャージコントローラをすべて格納しました。蓋にアルミ箔を貼り、紫外線と温度上昇の対策をしています。

80B24Lの自動車用バッテリーは、ちょうど米ビツの深さにぴったりおさまります。隙間にDC-ACインバータを置き、チャージコントローラはバッテリー上面と米ビツの蓋との間に置きます。

チャージコントローラへの入力は太陽光パネルからの配線、コントローラからの出力は12Vのシガーソケット用USB充電器とDC-ACインバータです。写真には反映されていませんが、外部に露出していて電線管に入っていない部分の電線には、紫外線対策でアルミ箔を巻きます。

DC-ACインバータは、AC100Vの出力側を上にして置きます。電線配線はそれぞれの隙間に収納します。

DC-ACインバータからのAC100V用電線は、部屋の中まで引きこんでコンセントをつけました。インバータの動作スイッチも追加加工して部屋の中まで電線を引き込み、使うときのみ手元でOn/Offをできるようにしています。なぜなら、インバータは直流→交流の変換を行う際に電力を消費するため、つけっぱなしにするとバッテリー充電量がじわじわ減ってしまいます。

12Vのシガーソケット用電線を部屋まで引き込み、シガーソケット用充電器と直結しました。こちらはずっと通電LEDが点灯しています。バッテリーが放電してしまうと消灯するので、居室で状態が分かって便利です。

まとめ

小型の発電所が完成しました。普段はスマートフォン(スマホ)を充電するのに使っています。100Vのコンセントは、ちょっとした家電を使う時のみスイッチをいれて使っています。

電力会社からの電気とは独立した、自分だけの発電設備を持っているのは心強いです。皆さんも取り組んでみてはいかがしょうか。

一から自作する時間がない方は、必要な設備がすべて含まれた、太陽光発電の自作キットががおススメ。一営業日以内に発送、お届け後に接続するだけで完成です。

テキストのコピーはできません。